A.木造住宅と現場管理 12.工具・建設機械  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
5.打撃 工具

  玄能(げんのう)
鉄製の頭は、一端が釘をまっすぐに打つために平らになっており、もう一端は丸みがつけられています。釘打ちの最後の一打ちは、この丸みのある側で打つようにします。柄は樫(かし)など樫木(かたぎ)が使われています。
釘締(くぎしめ)
打ち込んだ釘の頭を材面より深く沈める場合や、玄能(げんのう)が入りにくい部分に釘を打つ場合に使います。断面が角型のものと丸型のものがあり、普通の釘締めには丸型を使います。
釘抜(くぎぬき)
打ち込んだ釘の引き抜きに用いるL型の金属製の工具で、釘頭を切り込みに引っ掛け、梃(てこ)の原理で引き抜くものがバールで金梃(かねてこ)、かじやとも呼ばれます。
木槌(きづち)
頭、柄とも樫や欅など堅木(かたぎ)で作られた槌で、打ち傷をつけないので、部材の組立や鉋刃の出し入れなどの際に使われます。
釘打ち機(くぎうちき)
釘を圧縮した空気の力で打ち出すエア工具で、釘が連結されたロール釘が使われます。圧縮空気を送りだすためにエアコンプレッサーが必要となります。ワイヤー連結の釘は、打つ際に連結してあるワイヤーがいたるところに飛びます。その際誤って目に入る危険性がありますので、目を保護する保護メガネが必須です。
建前かけや(たてまえかけや)
木造の建て方用の工具で、地上から安全に柱の打ち込みができます。フックを桁に引っ掛け、ウェイトを引き上げ、勢いよく振り降ろすことにより、あたかも桁の上からかけやで叩いた場合と、同じ働きをします。