A.木造住宅と現場管理 01.木造住宅の現場管理  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
5.マナーこそ最低限のスキル

   監督も含めて、木造住宅の現場関わる人々に共通して求められる最低限のスキルがあります。それが安全意識とマナーです。安全意識は自分のためだけではありません。事故が起こることで、施主の不信がつのります。労働災害、第三者を巻き込んだ事故等は絶対に起こしてはいけないのは、本人はもちろんのこと発注者たる施主からの不信を買ってしまうからです。
 そして、マナー。現場のマナーは会社で統一しなくてはなりませんが、その統一したルールを実行させるのは現場監督の役割です。近隣に対する挨拶はもちろんのこと、「あの工事のせいだ」と思われないように現場周辺の清掃、騒音に対する気遣い(ラジオ等の使用を禁止している工務店が増えています)、さらに現場トイレの清掃、現場内部の清掃など、施主や第三者が現場を訪れても整理整頓がなされ、作業終了時にはスリッパなしでも歩ける現場、といったことが工務店の管理能力として問われています。
 現場監督は技術者であるとともに顧客創造をものづくりを通して実現する役割も持っているのです。