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現場監督という仕事は、木造住宅の現場、とりわけ小規模な工務店という業態においては、その役割と仕事としての必要性の歴史が30年にも満ちていません。
つまり、現在でも一部にはそうした工務店が存在しますが、大工が監督というような感覚で仕事がなされていました。しかし、木造住宅の作り方や顧客折衝、役所、警察等への折衝など現場を動かすための間接的な仕事がどんどん高まりました。また、木造住宅そのもののニーズも多様化し、現場毎に異なる納まりや耐震性能に対応した金物チェックなど大工が現場を見る、ということはとても困難になってきました。また、協力業者も実に多岐に渡り、その連絡等の段取りも、工程の管理も、品質の管理もといった具合に雪だるま的に現場の管理の仕事は増加していき、とても大工が現場を統治するといったことは不可能化してきました。
しかし、この意識が工務店の中に残っているために、未だに現場監督の大切な役割がきちんと位置づけられていない、という部分があります。
ここでは、現場監督の仕事とは何かを具体的に示しつつ、あるべき監督像を示していきたいと考えています。
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