C.木造住宅の工程管理 09.外装工事  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
5.木板

   木板を外壁材として使用する場合、原則として設計段階で納まりや防火性能についての検討が行われていると思われますが、可燃物を外皮に取り付けることになることから、施工上の注意点について把握を行います。
 防火性能確保の方法は、外壁の下地を防火ラインとし、その表面に通常の木板張りとするものや、木板自体に不燃薬剤を含浸させ、外壁材を含めた防火認定を取得しているものなどいくつかの方法があります。それぞれの仕様に従った施工を行います。具体的な仕様に関しては、建築主事による判断が異なることから、建築地の所管行政庁へ事前に確認を行う必要があります。
 また、木板を張るに当たり、設計図書で指定された材を用い、木材の弱点である、水分が滞留しにくい納まりとなるよう注意します。また、耐久性やメンテナンスについて、建て主の認識が十分でない場合、木材の性質による症状においても、トラブルとなる例も見受けられますので、事前に十分な説明を行い理解していただく必要があります。