C.木造住宅の工程管理 09.外装工事  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
2.通気層工法の下地防水

   二次防水として通気層工法に使用する防水紙は、透湿防水紙を使用します。躯体内の湿気を通気層に排出するために、透湿抵抗が低く防水性能がある素材です。
 建物の下部から横張で張り上げていきます。継手の重ね幅は、上下が100mm以上、左右の縦継は300mm以上とします。建物の出隅部、入隅部で、下部に手すり壁等の立ち上がりがある場合は、その上部となる位置に縦継が来ないように張り継ぎます。
 開口部廻りの張り方は、窓下に先行して防水紙を取り付けておくことで、サッシ下部の防水紙の上下が逆転しないようにします。
 透湿防水紙を軒部分まで張り上げた際、軒やケラバが十分に突出している場合は、壁立ち上がり部分で張り止めて問題ありませんが、出が少ない、あるいはない場合は、強い風雨の巻き上げにより、通気層の排気開口部分から、通気層内に侵入した雨水が浸入した場合でも躯体内に入ることが防げるように、防水テープなどを利用して、屋根面のルーフィングと壁の防水紙が連続するように野地板裏まで張りつなげるなどの対策を講じます。