C.木造住宅の工程管理 03.基礎工事  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
13.養生・脱型

   コンクリートの硬化は、水和反応であるため、硬化が完了するまで、必要な水分が確保できるよう養生期間が設けられています。養生とは、コンクリートを湿潤状態に保つ、湿潤養生を表しています。気温やコンクリートの種類によって養生期間が定められていますので、もう一つの条件である圧縮強度の試験で5N/mm2以上の確認を行うという条件が整わない限り、必要な養生期間前に脱型することは避けるべきでしょう。また、強度の確認を行って脱型した場合も、ビニールシートで基礎表面を覆うなど、湿潤養生を継続することによって、コンクリートの質が向上し、クラック等の不具合が出にくくなります。
 養生期間は、日数で提示されますが、日が変わればよいということではなく、1日は24時間と認識してください。夕方に打設が完了した場合、翌日の夕方で1日と認識します。
 脱型に当たって、必要以上の振動をコンクリートに与えないよう留意します。
 脱型と同時期に遣り方の撤去も行い、足場組に備え、基礎周辺の敷地を整地します。
 自主検査としては、養生期間の確認を行います。
 工程管理のポイントは、冬季の場合、養生期間中にコンクリート温度が2度を下回らないような養生の措置を計画します。夏季の場合、急激な水分蒸発による水分不足を補う、シート被覆や散水の措置を講じられるよう計画します。