C.木造住宅の工程管理 03.基礎工事  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
4.捨てコンクリートの打設

   捨てコンクリートの圧縮強度の設定は、18N/mm2以上とします。
 設計図書に設定された厚さを確保し、均等かつ水平に施工を行うために、捨てぐい等を用いてレベルを出します。コンクリート打設後は、基礎の施工精度に影響しますので、木ごて等で丁寧に均します。
 地中梁部分にテーパーが設けられ、その部分にも捨てコンクリートが描かれている設計図の場合、防湿シート上で滑り落ちてしまうなどの問題で施工が困難な場合でも、契約上の整合性を確保する必要があるため、こてで盛り付けながら設置をするか、設置できない旨を設計者、建て主に説明し、了解を得た上で、図面の修正を行い、施工状況と整合させる必要があります。
 全体に捨てコンクリートを施工しない場合でも、スペーサーを入れる間隔程度にレベルを確認してモルタル等を砕石上に設置しておくと、墨打ちが可能となり、スペーサーの砕石へのめり込みが起きず、施工性が向上します。
 捨てコンクリートは、基礎鉄筋のかぶり厚には含まれません。
 自主検査としては、設計図に示されている厚さと形状となっているか確認します。
 工程管理のポイントは、捨てコンクリートであっても、コンクリート打設と認識し、雨天は行わないこととし、天候を考慮して、工期の余裕を見込みます。