A.木造住宅と現場管理 09.木質材料の基礎  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
3.心材と辺材

  木材の中心に近い、赤味の強い部分を「心材(しんざい)」、外側の白い部分を「辺材(へんざい)」といいます。   
この心材と辺材の違いは、一言で言うと、「死んでいる細胞」と「生きている細胞」の違いです。辺材では「柔(じゅう)細胞(さいぼう)」という、デンプンや糖などの養分の貯蔵や配給を行う細胞が生きていますが、木材の成長につれてその柔細胞が死ぬようになっており、その死んだ結果が心材なのです。  
その柔細胞が死ぬ直前、それまで蓄えていた栄養分を防腐・防菌の効果のある物質に変えます。心材が赤いのは、その働きによる物質の色であり、後ほど出てきますが、心材が腐朽や虫害に強いのはこの物質が原因ではないかと言われています。