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普段私達が「年輪」と呼んでいる部分を晩材(ばんざい)、年輪と年輪の間の部分を早材(そうざい)といいます。木は3月頃から9月頃にかけて水を大量に吸い上げるため、この期間に大きく成長します。その時にできるのが早材(図内1の部分)です。一方10月頃から2月頃にかけて、木は殆ど水を吸い上げなくなるため、この期間の成長はごくわずかとなります。その時にできるのが晩材(図内3の部分)です。
右のスギの電子顕微鏡写真を見ると、早材の部分は細胞一つ一つが大きく、晩材の部分は小さいことがわかります。晩材の部分は細胞が小さく、細胞壁が密集しているため色が濃く見えるので、「年輪」として認識されるのです。
また、この構造は強度にも影響を与え、細胞壁が密集している晩材部分は固く、そうでない早材部分は柔らかい性質を持ちます。一般的に「目の詰まった材は強い」と言われるのはそのためです。
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