A.木造住宅と現場管理 08.木造住宅の構造安全性  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
2.必要壁量の算出

  建物が地震や風に抵抗するためには、建物の大きさや階数に応じた耐力壁(必要壁量)を設ける必要があります。必要壁量には、「地震力に対する必要壁量」と「風圧力に対する必要壁量」があります。それぞれ力の加わる方向を、梁間方向とけた行方向の2つに分解して考え、それぞれ各階・方向ごとに安全性を確認します。「地震力に対する必要壁量」は両方向共通ですが、「風圧力に対する必要壁量」は風の方向により、外壁の面積が一般的には異なりますので、方向によって必要壁量が異なります。
したがって、耐力壁の必要量は、地震力・風圧力それぞれに対する必要壁量の上回る必要があります。つまり、各階・方向ごとに、地震力・風圧力それぞれの必要壁量の大きい方の値が「建物の必要壁量」ということになります。なお、壁量計算上は、強風時に大地震が発生することを想定していません。