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現在でこそ工務店という木造住宅の生産組織に対し少しは視線が向けられますが、その実態が殆どイメージとしても統一されていませんでした。ひとつには工務店を名乗る業者数が多かったこと。統計的には大工工事業、一般建設業を足した数で推計されていました。
生産規模的にも年間1戸から50戸程度までと幅があり、技能者の雇用、発注方法によっても異なります。また、木造住宅市場は参入障壁が極めて低く新規参入がしやすいという特徴があり、悪質な業者が劣悪な住宅を売りさばいて消えていく、ということもあり工務店という全体的なイメージは拡散したままでした。
しかし、住宅市場が縮小しピーク時、約12万社あると言われた工務店も現在は推計で実質的に仕事を取れている社数は3万社を切るという推計もあります。
こうしてある意味で工務店という生産組織は整理淘汰され、組織的な再編がなされてきました。
そして、現在は、地域で家をつくり、家を守る工務店というイメージを作り出しつつあります。この市場縮小による淘汰再編とインターネットの普及によって工務店のイメージは随分と好転しました。しかし、未だに工務店は家づくりとは無関係で施設や倉庫などを造っている地方ゼネコンと混同されている部分があり、顧客に見えない存在になっています。
こういう状況にある中で、その良質な家づくりを行うのが工務店という情報発信をきちんと裏付けあるものとして見せることができるのが現場なのです。
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