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ISOの求めるプロセスの妥当性の確認とは、後から検査ができない工程については、施工のやり方が正しいことを、証拠を示して説明できるようにすることです。たとえば木造住宅の耐震性に大きく関係する補強金物の取付方法に関して、完全に緊結されているか、取付後の目視検査では十分な検査ができません。そのため事前に作業者に手順を説明し、インパクトドライバーなど施工工具の確認、しかも必要な作業力量を持った作業者なのか確認して記録しておくのが、プロセスの妥当性の確認です。
またJIS適合の生コン工場へ発注し、出荷伝票に記載されている工事名、納入時刻、生コンクリートの種類、強度などを確認するのが妥当性の確認で、さらに打設前にコンクリートのサンプルを採取して、固まった後、圧力強度試験機で破壊して、強度を確認するのが、ISO規格が求めている、妥当性の再確認に相当します。
いっぽうトレーサビリティーは、考慮の対象になっているものの履歴、適用又は所在を追跡できることとされています。たとえば木造住宅の基礎工事で使われる鉄筋やレディーミックスコンクリートに関して、ミルシート(製品検査証明書)や生コン出荷伝票、コンクリート打設記録などを保存し、施工後に何らかの問題が生じた場合に、追跡できるようにしておくことです。
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