B.木造住宅の施工計画 01.PDCAと品質マネジメント  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
ISO (あいえすおー)
ISOは、国際的な標準である国際規格を策定するための組織である、国際標準化機構の略称である。また国際標準化機構が出している国際規格(IS)も、一般にはISOと呼ばれている。木造住宅を施工する工務店が、ISO規格に適合しているかの審査を受け、認証を取得する規格には、ISO9001の品質マネジメントシステムと、ISO14001の環境マネジメントシステムがある。
品質マネジメントシステム (ひんしつまねじめんとしすてむ)
品質マネジメントシステム(Quality Management System)は、製造物や提供されるサービスの品質をマネジメントするシステムである。ISO9001品質マネジメントシステムでは、顧客満足を達成し継続的な改善を図るための、品質管理を中心とした組織の活動となっている。
OJT (おうじぇいてぃー)
OJTとは”On the Job Training”の略称で、実務経験を積む事により、業務上必要とされる知識や技術を身につけるトレーニング方法である。業務遂行上に必要な技術や能力を現場の上司が実際に作業をすることによって伝えていき、それを見た従業員が試行錯誤を繰り返しながら自分の技術、能力として身につけていく訓練方法である。
トレーサビリティー
トレーサビリティーは、品質マネジメントシステムだけでなく、多くの分野で使われる用語で、トレース(追跡)ができること、すなわち、あるものの来歴や行方、所在、構成や内容、変化や変更の履歴などを後から確認できることをいう。木造住宅の施工に関しての品質記録や施工写真、さらにその後の改修など履歴情報を参照できるようにしておくこともトレーサビリティーである。
継続的改善 (けいぞくてきかいぜん)
継続的改善とは、ISOの品質マネジメントシステムに特徴的な考え方である。組織は顧客の要望や規格の要求事項を元にして方針・目標を策定する。これを具体的に実現するために策定するのが手順である。さらに、この手順を遵守、監視、是正するプロセスから導き出される改善点を再び方針・目標に反映させていくというPDCAの流れを総称して継続的改善と呼んでいる。