A.木造住宅と現場管理 15.施工技能者管理と法制度  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
1.工務店と技能者の関係を規定する法令

   工務店と技能者の関係を規定する法令は多岐にわたります。言葉の上で、社員大工、専属大工、直用(直傭)の大工、準社員の大工などと使い分ける場合がありますが、法律を照合する限り、雇用関係を結んでいるか否か、あるいは、請負契約の関係にあるか否かしかなく、準や専属などの曖昧な関係は成立しません。
 そのとき、関係してくる法令は表に示すとおりで、労働基準法から、各種の保険法、建設業法、消費税法、所得税法など多岐にわたります。
 税務は税理士、保険は社会保険労務士に任せていたとしても、技能者との関係を申告している責任主体は工務店にあり、技能者と工務店の関係が法律違反の状態にあった場合には、工務店が責任を負う主体となりますので、関係法令の基本知識は必須です。