A.木造住宅と現場管理 10.緊結金物・金物工法  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
11.N値と接合部の構造方法の仕様

   N値、引抜耐力、告示1460号表3の記号、接合部の構造方法と接合部耐力の一覧を表に示します。  
N値計算により算定されたN値は、耐力壁が取り付く柱に生じる引抜き力を示す値です。N値に、壁長さ1mあたりの基準耐力1.96kNと壁高さ2.7mを乗じることで引抜き耐力を求めることができます。この引抜き力を(い)〜(ぬ)に区分し、それに応じた構造方法を規定したのが告示1460号表3です。接合部の構造方法とは、耐力壁が取り付く柱の引抜き力を考慮して接合金物を選択するということです。表中右欄の接合部の耐力は、Zマーク表示金物を取り付けた接合部の短期許容耐力を示しています。  
N値計算の結果から接合金物を選択する場合、Zマーク表示金物であれば表中の接合金物を選択し、Zマーク表示金物以外の接合金物を用いて当該接合部を補強する場合は、算定したN値に5.3を乗じて引抜耐力を算定し、その値を上回る短期許容耐力を有する接合金物で当該接合部を補強します。