B.木造住宅の施工計画 01.PDCAと品質マネジメント  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
9.不適合製品の修正と是正処置

  品質マネジメントシステムで不適合製品とは、@検査などの監視・測定で不合格と判定された製品、A設計の過程で不適合を含んだまま実現された製品、Bその製品に関連するプロセスに製品要求事項を満たさないことが存在する製品、C苦情その他により不適合が判明した製品の、4つを指しています。
不適合製品の修正とは、検出された不適合を除去するための処置をいい、木造住宅の施工においては、工事業者自身による工程内検査や、施工管理者による品質検査で発見された、不具合箇所の手直しを指しています。
いっぽう是正処置は、発見された不適合の原因を究明し、再発防止策を検討し、実施し、その効果の検証を行うことです。すべての不適合について是正処置をとる必要はありませんが、再発の可能性のあるものについては、是正処置をとる必要があります。PDCAサイクルのAに相当するものですが、是正処置は、品質マネジメントシステムで求められている、継続的改善の重要なものとなっています。
どのような是正処置をとれば、再発防止できるか、再発防止策を考えるのは非常に難しいものです。工事終了後の反省会議で、関係者が議論しながら検討すべき課題でもあります。