和家具の歴史  家具木工技能 第1日目


厨子
床座で暮らしてきた日本では、家具はほとんど使われてきていない。平安時代の寝殿造りの居室には、小型の収納庫である厨子が置かれ、屏風、帳台、御簾(ぎょれん)などの調度品が置かれた。
箪笥(たんす)が登場するのは、江戸時代になってからで、それまでは葛篭(つづら)、行李(こうり)、櫃(ひつ)、長持など箱型の収納家具が用いられた。
生活が豊かになり、物が増え、出し入れしやすい箪笥が登場するようになったが、庶民まで普及するのは江戸時代後期になってからである。


                   長持