午後6:30

家族が電子囲炉裏の前に集まると、『家庭教師』は息子の勉強について報告するよう頼まれた。

「精神分析プログラムで推奨されるように、朝の勉強のためにジョニーの友人を家に迎えることで、相互作用効果があるとしても、彼の勉強はまだ十分一生懸命だとは思えません。」

「彼の成績は下がり続けています。恐らく彼は十分に努力していません。しかし彼が言うようにバイオ遺伝学の技術者になりたいのなら、もっと一生懸命勉強しなければなりません。」

ジョニーが成績が下がった正当な理由を言えないでいると、『家庭アナリスト』はこの問題に関して、いくつかの提案を示した。

「ジョンの学習習慣の分析から、まだ十分に仲間に刺激されていないように思えます。家庭教師はそういう仕事はしません。1週間に3回以上来ている彼の学習仲間にもっと刺激される必要があります。」

「隣のハウスブレインと相談して、フィル・ジョンソンにさらに週2回、朝、ジョンのために来てもらい、理想的な学習仲間になってもらうよう決めました。」

「フィルは素晴らしい学生であり、ジョンは競争する相手がいれば、より一生懸命勉強するようになるでしょう。他の点ではジョンは、社会的な全ての振る舞いにおいて、10代として極めて正常に成長しています。」

家族全員が定期的に自分達の個人的な生活のアドバイスを『アナリスト』に求めている。家族はジョンソンにジョニーとレッスンを受けるために週2回来てくれるよう頼むことにした。

しかし両親は、息子の成績が向上しないなら、来月の恒例の休暇を彼に与えないことを覚悟しておくよう告げた。

そして、家族の関心は来るべき休暇に移った。各種のテレビモニターやビデオレコーダが組み込まれた電子囲炉裏を囲むようにして、ハウスブレインに、休暇の使い方に関しての研究レポートの報告を求めた。『家庭教師』の声でハウスブレインは答えた。

「あなた方の予算、休暇の必要性、希望を分析した後、私は旅行映画や旅行記を調べるため、都市ライブラリーやビデオやケーブルテレビ、衛星チャンネルなどを探索しました。」

「旅行ガイド・コンピュータにもアクセスして、その結果ケニアでの2週間のサファリが最も良いのではないかということになりました。今夜、あなた方に私の提案の要点を示すためにフィルムのコラージュを準備しています。」

『家庭教師』が、関連情報を『旅行解説者』の会話の形で説明する準備している間に、モニターにはアフリカの場面が映し出され始めた。

「私はいいと思うよ。さっそく予約を入れて。」ジョンSr.が決断した。

「既に予約を済ましています。私はその予約は取り消す必要がないと確信していました。さあ皆さんは、あと45分で到着するお客さんの準備にとりかかって下さい。」

「ジョン、あなたは正装する前にまだエクササイズが残っています。そしてメアリー、あなたは夕食のファンタジックな演出メニューの選択を忘れていました。」

ちょっと叱られながら、家族はお客さんのための準備にとりかかった。


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