蒙古族 モンゴル(Mongolian)族の住宅
モンゴル族の発祥の地は内蒙古、現在のウルンベル盟エルグン河の南岸の密林地帯で、室韋族から分離し蒙古室韋と呼ばれていた。その起源は匈奴説、チュルク説、吐蕃説、東胡鮮卑説があり、言語や風習などから中国では東胡鮮卑説に傾いている。 蒙古室韋族はその後次第に西へと移り多くの部族集団に広がり民族共同体が形成され、一部族名であった“モンゴル”が民族の名称になった。 1206年にテムジン(チンギス・ハン)が蒙古の大汗に推戴され、蒙古国を建国、前後してオゴタイ・ハン国、チャガタイ・ハン国、キプチャク・ハン国、イル・ハン国の4つの王国を建国し、吐蕃王国を帰順させ、西夏王朝、契丹、女真、ウイグルと南宋を滅ぼし、1271年元朝を築いて併合した民族をモンゴル民族に融合させた。 1360年代に明王朝に滅ぼされた後、モンゴル族は内部分裂し、外モンゴル(現モンゴル国)、内モンゴル、ジュンガル盆地の3地域に広く居住した。 住居は包(パオ)と呼ばれるテント型移動式家屋。モンゴル語ではゲルと言う。木の骨組みの上をフェルトでおおう。径4〜5m、高さ2.5mぐらいで、数百人収容できるものもある。


Last modified: August 06 09:17:00 JST 2012
(c) Dr.Shigeaki Iwashita