大工規矩術技能            

戻る          技能実習に先立って、まず2日間は、大工規矩術能に関しての基礎知識を学ぶ。1日目から2日目までの授業は、それぞれ1時間程を想定している。
 次に6日間で規矩術技能修得のための実習を行う。この教材をもとに画面に示される手順で、受講者は紙の上に作図してゆくか、パソコンのCADで作図してゆく。見るだけでなく考えながら手を動かすことが重要である。規矩術実習は3時間で実施可能な授業内容となっている。
 最後の2日間では、三級とニ級建築大工技能士検定の課題の解法を説明し、検定受験教材として役立つ内容となっている。


(第1日目)指金の目盛りと規矩術
 規矩術、墨付けで用いる指金の表目、裏目、指金の当て方、さらに規矩術の歴史、勾殳玄などについて学ぶ。

(第2日目) 規矩術の基本勾配
 平勾配、隅勾配、さらにこれらから割り出される各種勾配と、その適用方法について学ぶ。

(第3日目) じょうご形四方転び
 四方転びであるが展開図で作図しやすい、じょうご形四方転びの胴付きと留めの、展開図の作成と切り墨、胴付き墨の勾殳玄について学ぶ。

(第4日目) 隅木の山勾配
 隅木の山勾配、たすき墨、馬乗り墨について学び、それぞれの勾殳玄と墨付け方法について演習する。

(第5日目) 隅木の切り墨
 隅木の鼻先の各種切り墨について学び、とくに投げ墨に関して、勾殳玄での求め方とさしがねの使い方について実習する。

(第6日目) たる木
 さまざまなたる木割りと、軒桁でのたる木のための口脇墨、配付けたる木の胴付き墨、振たるきの切り墨について学ぶ。

(第7日目) 桁・軒桁
 桁に隅木が落ち掛かる勾配、桁と桁と隅木の取り合うねじ組、隅木と棟木との取り合い部分の墨について学ぶ。

(第8日目) 柱建て四方転び
 折りたたみの脚立を例にして、柱建て四方転びの展開図、隅柱のくせとりについて学ぶ。

(第9日目) 三級建築大工技能士検定
 三級建築大工技能検定の課題について、墨付け方法、刻み、加工、組み立て方について実習する。

(第10日目) ニ級建築大工技能士検定
 二級建築大工技能検定の課題について、図面作成、木ごしらえ、墨付け方法、刻み、加工、組み立て方について実習する。