D.木造住宅の品質管理 15.施工反省会  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012

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普段同じようなものを造り続けていると、現場で改善すべき課題は出てきません。施工反省会でどうやっても潜在的な課題を見えるようにすればよいでしょうか。

プロジェクトが終わった際に実施される完成会議や反省会議は、潜在的な課題の顕在化する良い機会になります。手戻りや手直しが発生した事例を検討課題として会議に必ずインプットするようにします。会議でその原因と改善策を討議すると、潜在的な課題の顕在化が可能となります。 さらに設計といった上流で考えられた指示のまま、施工すると不具合が出てしまうような場合、下流の施工側の判断で不具合が出ないよう工夫して施工するといったことも少なくありません。こうした処置の情報が上流である設計側にインプットされないと、設計の改善は進みません。こうした工夫も潜在的な課題となってしまいがちなので、完成会議や反省会議に施工側からインプットするようにします。

(D152)
施工反省会で出された事項をどのように活用したらよいのでしょうか。

施工反省会で顕在化された課題も、議事録として残しておいても何の役にも立ちません。一つの現場で起こったことを全社的に活用することが大切です。そのためには顕在化された課題ごとに、改善策を考えて、改善を実施し、改善されたかどうかを確認する必要があります。