D.木造住宅の品質管理 01.敷地、地盤  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
地質の種別 (ちしつのしゅべつ)
地質の時代区分でいうと、1万年から200万年前までに形成された「洪積層」は固い地盤。台地に厚く積み重なった関東ローム層が代表的な例だ。一方、1万年前以降の新しくできた「沖積層」は軟らかい地盤だ。かつての入り海だったところに軟弱な地層が堆積して陸地化した谷地や低地に多い。土の性質としては、岩盤→砂礫→砂→粘性土(シルト)→粘土→腐植土という順番で軟弱になる。洪積層の関東ローム層は火山灰質粘性土の一種だが、長い間に締め固めされているので比較的良好な地盤に入る。ただ、ローム層を掘り起こして別の場所に盛土や埋め土をすると、きわめて軟弱な地盤になる
地盤の支持力 (じばんのしじりょく)
地耐力のことで、平成12年国土交通省告示に規定する基礎の運用で、地盤補強が必要かの判断に地盤の地耐力(支持力)が規定され、基礎運用の重要な基準値として扱われている。
地盤補強工法 (じばんほきょうこうほう)
直接基礎で対応できない場合は、地盤補強工事を行って建物を安全に支えなければならない。工法の選択では、安全性かつ経済性を考慮する必要がある。地盤補強工事を大別すると、軟弱な地盤そのものを固めてしまう地盤改良と、既製の杭を打設する工法とに分けることができる。地盤改良は硬質地盤でなくとも建物を安全に支持することが可能なので、戸建住宅の基礎補強では広く採用されている。
砕石転圧 (さいせきてんあつ)
掘削工事完了後、基礎内部に7〜15センチ位砕石を敷き込み、 基礎が沈まないよう十分にプレート及びランマーで転圧を行い、 住宅基礎に必要な地耐力を出すこと。