D.木造住宅の品質管理 01.敷地、地盤  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012

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万が一、建物が傾いたらどうやって直すのですか?

建物が傾いた場合、もちろん水平に戻す必要があります。土台から上部躯体を持ち上げて、基礎工事をやり直すことも出来ますが、あまり現実的ではありません。一般的には、基礎の下を掘り、短い鋼管を繋ぎながら打つ「アンダーピーニング」と呼ばれる工法や、膨張する薬剤(地盤補強材)を地中に注入することにより基礎を持ち上げる工法が一般的です。傾斜の程度や工法によって100万〜1,000万円の費用がかかります。

(D012)
地盤調査は誰が行っても同じ結果が出るのですか?

多くの敷地で行われているスウェーデン式サウンディング試験は、試験方法がJISに規定されているため、本来、どの調査会社に頼んでも試験方法及びその結果は同じはずです。しかし同じ敷地に対して、別々の地盤調査会社により、同じ試験データが得られた場合でも、その診断結果は同じにはなりません。調査会社により、別に把握しているさまざまな情報を基に、地盤補強の要否を判断する場合と、試験の結果だけで判断する場合とでは結果が異なる可能性があります。地盤調査会社は、見えない地中(土質)を正しく判断する経験と技術が必要です。