C.木造住宅の工程管理 14.塗装工事  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012

(C141)
自然塗料にはどのようなものがありますか。

自然塗料とは、化学物質を使わず、自然の原料で作った塗料ですが、一部の製品には化学物質を含んでいるものもあります。また、化学物質は含んでいなくても、人によってはアレルギー反応を起こす物質が入っている場合もあります。
@オイル系:自然塗料の代表ともいえる、植物オイルを主成分とする自然塗料です。塗料として使うオイルは、乾性油と呼ばれる空気中で完全に固まる性質をもったオイルで、桐油、荏油、胡桃油、亜麻仁油などがあります。
Aワックス系:蜜蝋やカルナバ蝋などを主成分とするものです。ワックス系の塗料は、それだけを木製品に塗る場合もありますが、基本的にはオイルフィニッシュで仕上げた上に、艶出しや表面保護の目的で塗ります。
B漆:英語ではJAPANというように、日本独自の塗料で古くから家具や器に使われてきました。ウルシの木の樹液を精製して作ります。
Cニス:ニスには自然の原料を使ったものもあります。カイガラムシの分泌物を精製して作った、セラックをアルコールで溶かしたものが、セラックニスあるいはシェラックニスという名前で販売されています。
D柿渋:柿渋は日本で古くから、防腐、防水のために使用されてきました。柿渋は、まだ熟す前の柿の実を砕いて汁を搾り、その汁を発酵させて作ります。