B.木造住宅の施工計画 09.プレカット工場との対応  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
プレカット加工 (ぷれかっとかこう)
プレカット加工とは、木造住宅の柱や梁の継ぎ手、仕口を、従来は手工具で加工していたものを機械で行なうものである。最近では設計図の情報をコンピューターで読み取り、それを全自動加工機によって切削することで精度の高い柱や梁を生産することが可能になっている。
プレカット依頼図面 (ぷれかっといらいずめん)
プレカット工場にとって、もっとも手間がかかり、熟練を要するのは、CAD/CAMのデータ作成業務である。しかも工務店からの依頼のされ方には、様々なものがあり、多くはFAXや宅配便での依頼図面の受け渡しが行われている。工務店側がCADで作成した図面データをインターネットなどでプレカット工場に送ることによって、プレカット工場側のCAD/CAMでほぼ自動的に部材展開し、CAMデータを生成できれば、工務店とプレカット工場間での電子取引が可能になるとともに、プレカット業務の合理化と効率化が可能になるのではないかと期待されているが、工務店の作成したデータが不完全な場合が多く、自動的な連動はほとんどおこなわれていない。
プレカットCAD/CAM (ぷれかっときゃどきゃむ)
工務店の作成した設計図や伏図をもとに、プレカット部材展開のための図面データを作成するのがCAD部分で、ここで作成された図面データをもとに、部材展開し、プレカット加工機の制御データを作成するのがCAM部分である。
プレカット工場 (ぷれかっとこうじょう)
平成19年度現在、プレカット工場は、全国に約750工場程あり、木造軸組工法住宅の新設着工戸数の約5割は,プレカット部材を用いて建築されていると推定される。