B.木造住宅の施工計画 06.工程計画  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012
人工 (にんく)
その仕事に要する作業量を、作業員一人の労働量を基礎に出したもので、仕事に必要な延べ人数を示す。2人で2日かかる仕事は、4人工となる。人工は多くは、土木建築関係で使われ、一般には作業量を表す数量としては、工数(こうすう)という用語がつかわれる。工数=時間*人となる。この時間の単位として、秒、分、時、日などの単位が使われる。
手戻り (てもどり)
作業手順を間違えて作業をやり直すこと。また、関連する作業の後先を逆にしたため、工程を元に戻してやり直すこと。施工品質検査をして、やり直しとなる場合も、手戻りになる。
手待ち (てまち)
材料の不足、関連作業の遅れ、作業の錯そうなどの理由から作業者が 工事を進めることができないで待たされること。あまり手待ちが多いと、工期が遅れるだけでなく、その間、作業者は仕事ができないので、結果的に必要な工数が増え、専門工事業者にとっては、利益が減ることになる。
CPM (しーぴーえむ)
CPMはクリティカルメソッドのことで、1950年代にデュポン社が開発したスケジュール管理の手法である。クリティカルパス(経路)とは、必要な時間を積算したときに最長となる一連の作業を意味する。これによって、工事完了までにかかる最短時間を決定できる。クリティカルパス上の作業に遅延が生じると、工事完了予定日に直接的な影響が生じる。すなわち、クリティカルパスにはフロート(余裕時間)が全くない。
標準納期 (ひょうじゅんのうき)
材料や部品などを注文してから納入されるまでの標準的な期間。注文してから作るものは、もっとも長く、近くの納材店に常時在庫しているものは、注文した翌日、急ぐ場合には数時間後に届けられるといったものもある。材料や部品ごとの標準納期を知っていないと、現場で必要とした日までに納品されず、手間待ちということになって、工程が遅れる原因となる。