A.木造住宅と現場管理 10.緊結金物・金物工法  SAREX 住環境価値向上事業協同組合(C)2012

接合金物の分類に関して、次のうち間違っているものはどれですか。
Zマーク表示金物の規格は、告1460号に規定された仕様(鋼材の板厚やくぎの規格、本数など)と一致する接合金物である。
Dマーク表示金物(Zマーク同等認定金物)の規格は、告1460号に規定された仕様とは異なるので、使用に当たっては構造実験による性能の検証が必要である。
Sマーク表示金物(性能認定金物)は、構造実験により許容耐力(Pa)が示されている金物であり、告1460号が要求する接合部の耐力を満たせば告示に適合していると判断できる。

柱頭・柱脚金物の構造方法選択の方法に関して、次のうち間違っているものはどれですか。
柱脚・柱頭の構造方法を選択する手法には、告示1460号の仕様による方法の他、N値計算による方法、許容応力度等計算による方法がある。
N値計算は、簡易な計算によって上階・左右の耐力壁の配置に応じた柱脚・柱頭の引抜き力を算定できるが、一般に告示の仕様による場合よりも安全側の構造方法が選択されることが多い。
許容応力度等計算では詳細な計算が必要であるが、上階・左右の耐力壁の配置や、横架材等の押さえ込みの効果なども考慮できることから、設計する建築物の構造計画に最も適する接合部の構造方法を選択することができる。

下記の図で、Dの1階の柱の柱頭柱脚金物をN値計算により求めてください。
N=1.8以下なので(へ)引き寄せ金物(HD-10)
N=2.8以下なので(と)引き寄せ金物(HD-15)
N=3.7以下なので(ち)引き寄せ金物(HD-20)

*45×90mm片筋交いの壁倍率:2
 45×90mmたすき掛けの壁倍率:4

接合部の構造方法を検討する上での注意点に関して、次のうち間違っているものはどれですか。
接合部の負担を軽くするためには、同じ壁量であればできるだけ高倍率の耐力壁を配置する方がよい。
引き寄せ金物を緊結するアンカーボルト(M16)は、基礎工事の配筋時に正確に設置しなければならない。
出隅の通し柱は、低倍率の耐力壁であっても基礎に埋め込んだアンカーボルトと引き寄せ金物で緊結する仕様にすれば、土台端部の割裂を防ぐ上で有効である。